昨年11月に登場し、わずか2か月で登録者数1億人を突破したチャットGPT。さらに利用者は増える一方で、最近ではスマホユーザーが急増しています。
チャットGPTは、開発元のOpenAIの公式ウェブサイトにユーザー登録するだけで、パソコン、スマホ問わずインストール不要、しかも無料で利用できます。
一方、Winodwsやスマホ用の専用アプリ版がいくつも登場しており、こちらはアプリ内で課金しての利用となります。
そこで、これからチャットGPTを始めようとする方に向けて、チャットGPTの種類、インストール方法、利用料について、わかりやすく解説したいと思います。
チャットGPTの種類と利用料
現在、チャットGPTを使う方法はブラウザ経由とアプリ経由の2通りがあり、また無料版と有料版があるので、ここで整理しておきましょう。
チャットGPTは、開発元であるOpen AIの公式ページ、もしくは公式アプリから利用する場合は、無料で利用できます。
チャットGPTには有料版(Pro版)もあり、こちらは月額200ドル(2600円前後/月)と少々高額ですが、混雑時において処理が優遇される、AIモデルに最新版のGPT-4を指定できる、新機能が先行して利用できるなどの利点はありますが、日常的なことは無料版でも事足ります。
その一方、チャットGPTの機能を自社サービスに組み込んで提供するケースも増えてきており、自分が日ごろ使っているウェブサービスに、知らない間にチャットGPTが組み込まれていたということもよくあります。
他社がチャットGPTの機能を自社サービスに組み込む場合は、OpenAIに利用料を支払う必要があるため、何らかの形で費用が請求されることになります。
特に注意しなければならないのはスマホ版のChatGPTアプリです。
スマホからGoogle Play やアップルストアで 「ChatGPT」を検索すると星の数ほどヒットし、本家のアイコンと似たようなデザインのアプリも多く見つかるため、非常に紛らわしいです。
2023年7月現在において、ChatGPTの開発元であるOpenAIからの公式アプリは、Android版とiPhone版 が用意されています。
Android版のChatGPT公式アプリはGooglePlayから入手可能です。
iPhone版のChatGPT公式アプリはこちらのアップルストアから入手可能です。表記は英語ですが、日本語もちゃんと使えます。
チャットGPTのインストール方法
OpenAIの公式ページからチャットGPTを利用する場合、もしくは第三者が提供するウェブサービス(ブラウザからの利用)経由でチャットGPTを利用するは、インストールは不要です。
一方、第三者が提供するアプリを利用する場合、パソコンもしくはスマホにアプリをインストールする必要があります。
厳密には、チャットGPTは公式ページだけ
チャットGPTと一言でまとめていますが、実際は公式ページから利用できるチャットGPTと、第三者がサービス提供するチャットGPTには違いがあります。
チャットGPTの開発元であるOpenAIは、GPT-3(正確にはGPT-3.5) というAI(大規模言語モデル)を開発しました。
このGPT-3を多くの人に使ってもらうため、GPT-3をチャット向けにカスタマイズして2022年11月にリリースしたのがチャットGPTです。
その後、スマホやパソコンのアプリからGPT-3が利用できるように API(正式名はGPT-3.5 turbo)が公開されました。従って、APIを利用する場合は、汎用的なGPT-3(チャットに最適化されていない)を使うことになります。
例えるなら「双子として生まれ、そのうちの1人が全く別の教育を受けた」ようなものです。
いずれはチャットGPT(GPT-3をチャット向けに最適化したもの)用のAPIが公開されるかもしれませんが、同じ質問に対する回答は少し違う場合があります。
APIとは(補足)
APIについてご存じない方のために簡単に解説しておきます。
APIとは、「Application Programming Interface」の頭文字をとった略語です。APIは複雑なプログラムの処理を、簡単に第三者が再利用できるようにしたものです。
例えば、旅行代理店に頼んで旅行する時を思い出してください。旅行代理店の店員に対して、「3月10日にディズニーランドに2泊で旅行したい。予算は5万円で、宿泊先はなるべく近くがいい」というリクエストを伝えると、後日 リクエストに沿った宿泊施設の予約とディズニーランドのチケットが入手できると思います。
このように、旅行会社に対してリクエストする手順さえ知っていれば、実際の宿泊先の予約方法やディズニーランドのチケット購入方法は知らない手もいいですよね。
これと同じことをプログラミングの正解で実現するのがAPIです。
チャットGPT/APIの利用料
他社サービス経由でGPT(3.5 or 4.0)を利用する場合は、サービスごとに課金体系が異なるため説明が難しいので、ここではOpenAIの提供サービスにおいて、チャットGPT経由で利用する場合と、API経由で利用する場合についての料金をまとめておきます。
GPT-3.5の料金
GPT-3.5 をチャットとして利用する場合、つまりチャットGPTを公式ページから利用する場合、無料版と有料版があり、両者には違いがあります。
課せられる制限は日々の状況によって随時見直されていますので、あくまでも目安とお考え下さい。
項目 | 無料版 | Pro版 |
---|---|---|
料金 | 無料 | 200ドル/月 (約2600円/月) |
リクエストの制限 | 最大1リクエスト/分 400リクエスト/日 | 特に無し |
応答の生成数 | 一度に1つまで | 一度に複数可能 |
追加学習やカスタマイズ | 不可 | 可 |
新機能 | 無し | 優先的に利用可能 |
混雑時 | 混雑時に繋がらない | 優先的に接続 |
一方、APIを利用する場合は次の費用になります。
モデル名 | Prompt(指示) | Completion(応答) |
---|---|---|
GPT-3.5 turbo | 0.002ドル/1000トークン | 1000トークン当たり0.002ドル |
トークンとは、入力された文章をGPT-3が扱いやすいように分割した結果のことです。日本語の場合はひらかなが1トークン、漢字が2~3トークンに相当します。
従って、1000トークンはおおよそ2~3分の1程度になるため、600文字~700文字程度と考えられます。
トークンに関する説明は Zen.div というサイトの「OpenAIのAPI料金の計算方法」に書かれていますので、興味のある方はご一読ください。
また、文章のトークン数を試算するPythonのサンプルプログラムがDevelopersIO の「hatGPTのトークン数をtiktokenで見積もる」に記載されているので、参考になるかと思います。
GPT-4の料金
GPT-4 をチャットとして利用する場合、2023年3月19日現在において、有料版(チャットGPT Pro)に加入している方は無料で利用できます。
一方APIについてはGPT3.5 turbo より10倍くらい金額が上がっています。
モデル名 | Prompt(指示) | Completion(応答) |
---|---|---|
GPT-4 8K context | 0.03ドル/1000トークン | 0.06ドル/1000トークン |
GPT-4 32K context | 0.06ドル/1000トークン | 0.12ドル/1000トークン |
まとめ
今回はチャットGPTの種類と利用料金について図を使って説明しました。
チャットGPTは、Open AIの公式サイトにユーザー登録することで、公式サイトから無料で利用が可能です。また、ChromeやEdgeなど通常のブラウザを使うことから、パソコン/スマホ問わずインストールも不要です。
一方、チャットGPTの機能が組み込まれたアプリもスマホで提供されており、こちらはインストールが必要、かつアプリ内課金により費用が発生します。
チャットGPTを試しに使ってみたいという方は、Open AIの公式ページから利用するのが一番安上がりです。まだ使ったことが無い方は、是非この機会にお試しください。
コメント
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