【ノートPC選び】INTEL Celeron N4500 の性能は？

Intel Celeron N4500 は 2021年４月以降に発売された5万～10万円のノートPCに使われているCPUで、圧倒的に低い消費電力（６W）で駆動し、10世代のCore-i3 と同様のグラフィック性能を持っています。

果たしてIntel Celeron N4500 搭載ノートPCはコストパフォーマンスが高いのか、あるいは割高な性能なのか、興味のある方は是非この記事をご一読下さい。

Intel Celeron N4500 とは

Celeron N4500は、2021年の第１四半期に発売された省電力CPUで、第11世代のCore-i シリーズと同じ発売時期となります。

廉価版CPUであるためプロセスルールは 第9世代と同じ10nm が採用されているものの、グラフィック機能は第10世代の「INTEL UHD Graphics」を搭載し、性能がかなり向上しています。

Celeron N4500 の基本スペックは次の通りです。

CPU	コア数：2　　スレッド数：2
基本クロック	標準：1.1GHz　最大ブースト時： 2.8GHz
グラフィック	Intel UHD Graphics(第10世代)
TDP	６W

Celeron N4500 は 第3世代のINTEL Core-i5 並み

ベンチマークテストで計測したCPUとGPUのスコアを比較すると、 Celeron N4500の CPU性能は第3世代のCore-i5 と同等であり、グラフィック性能は 第10世代のCore-i5と同等です。

最新のCPUに比べると性能は低いのですが、それでも一般的な事務作業であれば問題無く使えます。

例えば、以下の用途であれば動作がイラつく心配はいらないでしょう。

• ワード、エクセル、パワーポイントなどの文書作成
• メールの送受信
• ウェブサイトの閲覧
• 人事や会計ソフトなどの事務処理アプリの利用程度
• PythonやRuby,PHP、C#やJavaなどのプログラミングの学習
• 趣味や仕事で使うちょっとしたプログラムの開発

少々重いと感じるかもしれませんが、多少我慢すれば下記の用途でも使えます。

• Zoomによるテレビ会議
• 十数分程度のフルハイビジョン画質の簡単な動画編集（カット、結合など）
• デジタル一眼レフカメラで撮影した生データの現像
• フォトレタッチ

PCの性能（サクサク感）はCPUだけで決まるわけではなく、メモリの容量や内蔵ストレージの速度で大きく変わります。

N4500が搭載されているノートPCは４万円～５万円という低価格帯のラインナップになるため、メモリが4GB程度、ストレージは64GB程度の製品が半数です。

CPU性能もさることながら、メモリ容量やストレージ容量の制限からもノートPCの用途が限られてきますので、このCPUを搭載しているノートPCを検討される場合、その点をよく考えて決めましょう。

ベンチマークで性能を比較

結論を先に描きましたが、ここからはその理由について簡単に解説しておきます。

下記一覧は、 Celeron N4500 のベンチーマーク性能（CPU：PassMark、GPU：FireStrike) を、Core-i5の世代別性能と比較したものになります。

CPU	PassMark	GPU	FireStrike	コア数	スレッド数	TDP	定格 クロック	最大 クロック
Core i5 8350U	6507	Intel UHD Graphics 620	990	4	8	15W	1.7GHz	3.6GHz
Core i5 7200U	3359	Intel HD Graphics 620	808	2	4	15W	2.5GHz	3.1GHz
Core i5 6300U	3277	Intel HD Graphics 520	707	2	4	15W	2.4GHz	3.0GHz
Core i5 5200U	2560	Intel HD Graphics 5500	594	2	4	15W	2.2GHz	2.7GHz
Core i5 4200U	2191	Intel HD Graphics 4400	492	2	4	15W	1.6GHz	2.6GHz
Celeron N4500	1967	Intel UHD Graphics (第10世代)	1428	2	2	6W	1.1GHz	2.8GHz
Core i5 3317U	1949	Intel HD Graphics 4000	411	2	4	17W	1.7GHz	2.6GHz
Core i5 2410M	1929	Intel HD Graphics 3000	198	2	4	35W	2.3GHz	2.9GHz

Celeron N4500 は2021年に発売された最新のCPUですが、第３世代のCore-i5の性能に抑えられています。

とは言え、Excelやワードなどのオフィス製品、ネットサーフィン、YouTubeやNetFlixなどの動画鑑賞などの用途でストレス無く使える性能を持っています。

一方、グラフィック性能は第10世代のCore-i5と同じチップを搭載しており、第9世代の

Core-i5よりも高性能です。

それほど重くない３Dゲームであれば、ある程度ゲームの設定を調整することで十分遊べるレベルになっています。

まとめ

今回は Celeron N4500 の性能について、ネットで公表されているベンチーマークをもとに、Core-i5のどの世代に匹敵するかについて検証致しました。

このCPUは4万～5万円という比較的低価格のノートPCに搭載されています。

ただ、メモリが４GB、ストレージが64GBしかない製品も多いので、購入する際は十分お気を付けください。

4万円前半で購入できるなら、それほど悪い選択とはなりませんが、5万円台の製品なら、あと１～２万予算を上げて、Core-i3 搭載機を狙った方が良いかもしれません。

この記事が、皆さんのPC購入の参考になれば幸いです。