Intel Celeron N4100 は3万~4万円台の低価格PCに使われているCPUです。
実は、このCPUを搭載した製品はごくわずかで、N4020やN4120を採用している製品が圧倒的多数です。
Intel Celeron N4100 搭載のノートPCは買いなのか、安かろう悪かろうなのか、気になる方はこの記事をご一読下さい。
Intel Celeron N4100 とは
2017年10月に発売された Celeron N4100は、同時期に発売された Celeron N4000 の上位製品という位置づけです。
グラフィック機能は、N4000 同様「UHD グラフィックス 600」と呼ばれるグラフィックが採用されており、Core-i シリーズの8世代目の発売時期と同じです。
Celeron N4100 の基本スペックは次の通りです。
CPU | コア数:4 スレッド数:4 |
基本クロック | 標準:1.1GHz 最大ブースト時: 2.4GHz |
グラフィック | UHD グラフィックス 600 (300MHz コア12基) |
Celeron N4100 は 第3世代のINTEL Core-i5 並み
ベンチマークテストで計測したCPUとGPUのスコアを比較すると、 Celeron N4100 は CPU性能的に 第3世代のCore-i5や第4世代のCore-i3 と同程度ですが、グラフィック性能については 第3世代のCore-i5 の性能しかありません。
従って、2012年に発売された第3世代のCore-i5とCPU性能、GPU性能とも同じと考えてよいでしょう。

性能的に高いものではありませんが、それでも一般的な事務作業で使うには十分な性能を持っています。
例えば、以下の用途であればストレス無く利用できるでしょう。
- ワード、エクセル、パワーポイントなどの文書作成
- メールの送受信
- ウェブサイトの閲覧
- 人事や会計ソフトなどの事務処理アプリの利用程度
- PythonやRuby,PHP、C#やJavaなどのプログラミングの学習
- 趣味や仕事で使うちょっとしたプログラムの開発
動作が重いと感じるかもしれませんが、下記の作業でも使えないことはありません。
- Zoomによるテレビ会議
- 十数分程度のフルハイビジョン画質の簡単な動画編集(カット、結合など)
- デジタル一眼レフカメラで撮影した生データの現像
- フォトレタッチ
ただ、PCの性能(サクサク感)はCPUの性能だけでなく、メモリ容量や内蔵ストレージの性能に大きく左右されます。
最近のノートPCはメモリやストレージの増設が出来ない場合が多く、このCPUを搭載した低価格PCを検討するのであれば、出来ればメモリは8GB以上、内蔵ストレージはSSDの128GB以上の製品を選びたいところです。

ベンチマークで性能を比較
結論を先に描きましたが、ここからはその理由について簡単に説明しておきます。
まず下記は、 Celeron N4100 のCPUスコア(PassMark)を中心に、その前後のスコアを持つCPUを表にまとめたものです。
製品 | CPU スコア | コア 数 | スレッド 数 | クロック数 (定格~最大) | グラフィック | GPU スコア |
---|---|---|---|---|---|---|
Core i3 10110U | 4213 | 2 | 4 | 2.1GHz~ 4.1GHz | Intel UHD Graphics (第10世代) | 1428 |
Core i5 7200U | 3359 | 2 | 4 | 2.5GHz ~ 3.1GHz | Intel HD Graphics 620 | 808 |
Core i5 6200U | 3034 | 2 | 4 | 2.3GHz ~ 2.8GHz | Intel HD Graphics 520 | 707 |
Core i3 7100U | 2774 | 2 | 4 | 2.4GHz | Intel HD Graphics 620 | 808 |
AMD 3020e | 2727 | 2 | 2 | 1.2GHz ~ 2.6GHz | Radion RX Vega 3 | 1260 |
Core i7 5500U | 2705 | 2 | 4 | 2.4GHz ~ 3.0GHz | Intel HD Graphics 5500 | 594 |
Core i3 7020U | 2601 | 2 | 4 | 2.3GHz | Intel HD Graphics 620 | 808 |
Core i3 4100M | 2493 | 2 | 4 | 2.5GHz | Intel HD Graphics 4600 | 553 |
Core i5 3210M | 2465 | 2 | 2 | 2.4GHz | Intel HD Graphics 4000 | 411 |
Celeron 4100 | 2463 | 2 | 2 | 1.1GHz ~ 2.8GHz | Intel HD Graphics 600 | 391 |
Celeron N4100 は2017年に発売された比較的新しいCPUではありますが、その性能は 第3世代の Core-i5 と同じです。
そこそこの性能は持っているため、Excelやワードなどのオフィス製品、ネットサーフィン、YouTubeやNetFlixなどの動画鑑賞などの用途では全く問題はありません。
しかし、動画再生中はCPU負荷率が100%に達したままになることも多く、動画を見ながらのネットサーフィンや、Meetでテレビ会議中に文書作成を行うような場合は、ストレスを感じるかもしれません。

Celeron N4100 のグラフィック性能はインテル製CPUの中でもかなり低い方で、第3世代のCore-i5とほぼ同じです。
ゲーム用途には向いていませんが、ドラゴンクエストなどの軽いゲームであれば、適切に設定を落とすことで楽しめると思います。

まとめ
今回は Celeron N4100 の性能について、ネットで公表されているベンチーマークをもとにCore-iシリーズと比較してみました。
また、このCPUを搭載したノートPCでストレスなく使える用途、少し重いことを我慢すれば使える用途についても軽く触れました。
同時期に発売されたCeleron N4000と比べると、CPU性能的には1ランク上の性能がありますので、もし同じ価格帯でN4000とN4100のノートPCがあれば、こちらを選んだ方が良いかと思います。
この記事が、皆さんのPC購入の参考になれば幸いです。

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